2010年6月16日水曜日

レインボー

6月16日は、Youth day (ユースデイ)という国民の休日です。
昔は Soweto day (ソウェトデー)と呼ばれていました。

南アフリカには、アパルトヘイトの負の遺産と表現される「バンツー教育法」という法律がありました。
白人のための教育と黒人のための教育を分ける差別教育です。
目的は、
1.低賃金で資本主義経済に奉仕する半熟練労働者を供給するため。
2.白人が優秀で黒人が劣等であるとするアパルトヘイト体制を、自然に受け入れるように子どもを社会化するため。

これにより、黒人は経済的、政治的自立を達成するために必要な知識や技能を育成する機会を与えられませんでした。

アフリカーンスという言語の義務付けが始まった後の1975年、学生による反対運動がさかんになりました。
自分たちの言語の他に、英語、さらにアフリカーンスを押し付けられた南アフリカの先住民族。
アフリカーンスの義務教育化は、貧しい教育と教育施設しか与えられなかった当時の黒人学生たちにとって理不尽なのは明らかです。
1976年6月16日、ソウェトから20000人以上の学生達が反対運動の行進を始めました。警察は、暴力によりこの学生たちを抑えつけ、結果、およそ700人の学生たちが死亡したそうです。

今日は6月16日。レインボーネーションといわれる南アフリカ。
アパルトヘイトの影響は消えることはありません。レインボーの7色が豊かに織り合って、一枚の美しい絵を彩る日が早く来ますように。