2009年9月3日木曜日

人間と問題と歴史



Cape Town 市内にある「Slave Lodge」。
ここでは、ケープタウンの深い歴史を学ぶことができます。

Slave Lodge という名の通り、ここは、かつて奴隷として扱われた人たちが収容されていた所です。

ストーリーは、1652年、オランダの東インド会社が、ケープタウンに船の停留所を作ったことから始まります。それは「奴隷」の歴史の始まりでもあったのです。

東インド会社は、ケープタウンの土地を開拓し、事業を拡大し、会社を成功させるために、多くの労働力を必要としました。
そして彼らが労働力として目をつけたのが、現地に住む黒人の人たちだったのです。

黒人と白人という肌の色の違いを理由に、白人の人たちは黒人の人たちをコントロールしても良いと習慣づけられました。奴隷のシステムが始り、この収容所も作られました。
建築作業の全ては、奴隷たちの手によって行われたそうです。(1978年作業開始‐1979年完成)

奴隷たちは、結婚や自由な生活は認めらず、オーナーの所有物として売買されたり、過酷な労働を強いられました。
東インド会社の、ヨーロッパ、インド、東アジアでの事業が拡大するにつれ、
アンゴラ、西アフリカ、インドネシアからも、多くの人が奴隷として船で運ばれてくるようになりました。

彼らは、暗い船の底で、手と足を繋がれ、長時間敷き詰められた状態で船に揺られなくてはなりませんでした・・・
記録によれば、にげ出そうとした人は、見せしめのために暴行され、そのまま海に放り投げられてしまうのだそうです。


人間、自由、平等、敬意など、様々なことについて考えさせられるSlave Lodge。
私にとって、また訪れたい場所です。

Iziko Slave Lodge
+27 021 460 8242
Mon-Sat 10:00-17:00
Closed Sundays, Worker's Day and Christmas